2022年7月19日、フィギュアスケーターの羽生結弦(はにゅう・ゆずる)さんがプロ転向を発表し、話題となりました。
プロに転向した場合、オリンピックで羽生結弦さんの滑りを見ることが出来ないと言われています。
この記事では、
フィギュアスケートでプロに転向した場合、オリンピックに出れない理由
について、詳しく解説していきます。
フィギュアスケートのプロはオリンピックに出れない?
プロフィギュアスケートでプロに転向した場合、オリンピックに出ることは出来ないのでしょうか。

結論、選手登録をしたままプロの活動をつづけることは不可能ではありません。
一方で、選手登録した選手は日本であれば、日本スケート連盟の「競技者資格規程」を順守する義務があります。
競技選手無資格者に関しての記載で、商業的なプロ活動が厳しく制限されてしまうという内容が書かれていました。
登録した競技者が次の事項に該当した場合は、その登録を取り消さなければならない。
(1) スケートで得た名声を本連盟の承認を得ることなしに、商業宣伝のために自らの肖像権を利用し、あるいはその利用を認めたもの。
日本スケート連盟 競技者資格規程
そのため、
「オリンピックに出場出来ない」ではなく、
正しくは「選手登録したままプロになることは現実的ではない」
と、いうことです。
フィギュアスケートのプロ転向とは
では、フィギュアスケートの「プロ転向」とはどういうことか?
アマチュアとの違いも見ていきましょう。
①プロフィギュアスケーターの場合
プロフィギュアスケートの活動場所は、主にアイスショーとなります。
アイスショーは、国内外で数多く開催されています。
常設のスケートリンクのほか、音楽コンサートで使われるアリーナや体育館に一時的に氷を張って会場にすることもありますよね。
アイスショーの主な特徴としては、
- 全体がストーリー仕立てになっている
- 多くのスケーターが一斉に滑る
- 生演奏に合わせたり、ライトアップといった演出も
というものです。
アイスショーでは、スケーターたちがそれぞれの得意技に集中して滑ることができます。
ジャンプを一つも跳ばず、スピンとスケーティングだけの構成で観客を魅了するプロスケーターもいるようですよ!
例えば2006年のトリノ五輪で金メダルを獲得した、フィギュアスケーターの荒川静香さんの代名詞と言えば…

「イナバウアー」ですよね!
競技の場合は得点の対象にならないと言われているイナバウアーですが、観客を魅了させることが出来る演技を今でもプロのアイショーの場で披露されています。
羽生結弦選手がプロに転向したのは、前人未踏の4回転半ジャンプの実現に限りなく近付けて挑戦できるからだと思われます。
オリンピックの高得点を狙いにいくスタイルではなく、自分の技を追求したり観客を魅了する技を披露するのがプロなんですね。
②アマチュアプロスケーターの場合
対してアマチュアプロスケーターの場合はどうでしょうか。
競技に出る資格を持っている=エリジブル、と言ったりもするようです。

アマの特徴としては、
- 審判がいて順位がつけられる
- ジャンプの回数など演技構成に細かなルールがある
- 苦手な技にも挑戦して点数を稼がなければいけない
と、プロとは違ってかなり緊張感のある戦いを強いられます。
アマの場合は競技会で高得点を挙げるため、さまざまな技の練習に総合的に取り組まなければなりません。
最近では、競技に出る資格を持っている=エリジブル、と言ったりもするようです。
「自分の技を極めたい」という場合、プロになるのが現実的ですよね。
アマの魅力と言えば、数ある大会の中でもやっぱりオリンピックですよね…!
「かっこいい!」とか「応援したくなる」と、オリンピックを通じて知る方も大勢いるかと思います。
世間の方に夢や希望を与えるという意味では、アマであっても非常に価値がある存在です。